劇画調の絵柄と熱いストーリーで愛され続けている『北斗の拳』。
近年はギャグ要素のある『北斗の拳 イチゴ味』もアニメ化されるなど、新展開を見せている。
ファンを夢中にさせるキャラクターや世界観、ストーリーにまつわる噂などを紹介しよう。
北斗の拳の噂や裏話10選【都市伝説】
①「ひでぶ」「あべし」って?
北斗が如くは、ある条件で敵を倒すと『あべし』や『ひでぶ』を武器として使えるというファミコン時代を思わせる意味のわからなさが好き pic.twitter.com/CiMVTfepmH
— ボンテリP (@CooRoot) April 9, 2018
『北斗の拳』といえば「ひでぶ」「あべし」など、倒されるキャラクターの独特な悲鳴がある。
「ひでぶ」ってどういう意味なのか、考えてしまった方もいるだろう。
「ひでぶ」とは「痛い!」と身体の破裂音が合体した音なのだそうだ。
「あべし」もキャラクターの最期のセリフだが、こういった特徴的な表現も人気の理由の一つである。
②『北斗の拳』はツボ押しから生まれた?
のちのちまで愛され、パチンコやゲームにもなった『北斗の拳』は、担当編集者のアイデアから生まれたのだそうだ。
編集者の堀江信彦氏がツボに関する書物を読んだ際、インスピレーションが浮かび、ツボを押す攻撃を中心に据えた物語が誕生した。
武論尊氏が原作者としてネームを担当し、作画の原哲夫氏とともに三人で『北斗の拳』を作り上げていったのだという。
一冊の医学書と編集者の出会いが、名作漫画のもとになったのだ。
③ハリウッドで実写化したことも
世界で人気の『北斗の拳』は、ハリウッド映画にもなっている。
原作のサザンクロス編をもとに作られているが、拳銃が登場したり、キャラクター設定の細かいところが異なっている。
本格的なアクションシーンや核戦争後の荒れた世界の描写はリアルだが、賛否両論な面もある。
イタリアをはじめ他国でも実写化が試みられたが、漫画の世界を再現するのはなかなか難しいところもあるようだ。
④ラオウの葬儀も!?
漫画やアニメで人気キャラが亡くなった際に葬儀が執り行われることがある。
古くは『あしたのジョー』の力石徹などが有名だが、ケンシロウと死闘の末落命したラオウもそうだ。
「わが生涯に一片の悔いなし」という熱い言葉は名セリフとして今もよく使われている。
ラオウの葬儀の場所は高野山東京別院。
多くのファンと森下千里さんらに惜しまれての葬儀だったが、ラオウの生きざまは今後も語り継がれることになりそうだ。
⑤慈愛の美女・ユリア
主人公のケンシロウをはじめ多くの男たちに愛された美女・ユリア。
悲愴な運命を背負ってはいたものの、ケンシロウと結ばれる。
一時期ライバルのラオウのもとにいたため、ラオウの息子の母は彼女である説も囁かれているものの、名言はされていない。
悲恋のケンシロウとユリアの結婚式(結魂式)は映画公開記念にリアルに行われ、武論尊氏・原哲夫氏も参加して見守った。
⑥『北斗の拳』に影響を与えたのは?
荒廃した世界のイメージなどは『マッドマックス』から影響を受けている言われている。
また、原哲夫氏は赤塚不二夫氏の影響も受けているそうで、殺伐としたバトルの中にもどこかおかしみが潜んでいるのはそのためかもしれない。
⑦流動的だったストーリー
『北斗の拳』は、最初からかっちり設定や展開が決まっていたわけではないそうだ。
後付けで生まれた名設定も多いという。
読者の期待に応えるように先の展開が作られるなど、予測できなさも人気を呼んだ。
ノストラダムスの大予言など終末論が世間に広まっていた時代にマッチし、痛快なバトル漫画というより、人間の悲哀を含んだ漫画であったために、幅広い年齢に愛されたのだろう。
”1999年 7の月。空から恐怖の大王が来るだろう”16世紀のフランスの予言者、ノストラダムスが残した「1999年」の予言は世界的に知られ、実際、西暦1999年には、この予言にまつわるさまざまな事件や騒動も起こりまし[…]
⑧ケンシロウについて
主人公のケンシロウは戦闘能力の高い武骨な青年であり、26歳から30歳くらいと推定される。
少年漫画の主人公としては高めの年齢に設定されているが、経験ののちに生まれた強さや愛する女性・ユリアとのエピソードを考えるとそのくらいの年齢であることがうかがえる。
ケンシロウの好きな食べ物については、弱肉強食時代でなければ「綿菓子」や「林檎」だった可能性もあるそうだが、武論尊氏と原田哲夫氏の協議により「ビーフカレー」になった。
「おまえはもう死んでいる」の名セリフは現在もいろいろなところで引用されているが、ケンシロウは毎回言っていたわけではない。
読者の印象に残ったためにいろいろな場所で繰り返されるようになったのだ。
⑨死兆星とは?
『北斗の拳』では、死を暗示する星として描かれる死兆星。
危険な状態から回復すると消失するなど効果的に使われているが、北斗七星の死兆星はなんと実在する。
「アルコル(Alcor)」という名で、ミザール(Mizar)のすぐ右下にあり、ある程度の視力があればミザールとアルコルを分離して見ることができる。
そのため、かつては徴兵時などの視力検査に使われたそうだ。
Shawngano at en.wikipedia / CC BY-SA
⑩最終回は?
すでに完結している『北斗の拳』。
アニメでは二部構成になっており、一部では死闘の末にケンシロウがラオウに勝利して終わりを迎える。
二部では、ユリアの死を越えて、成長したリンとバットとともに戦うケンシロウが描かれる。
最後には二人と別れて、一人旅立つことになる。原作ではラオウの息子であり後継者のリュウも描かれている。
最愛の人を亡くし、多くの勝利を収めても、ケンシロウの戦いは続くのだ。
まとめ
壮絶な戦いが印象的な『北斗の拳』。
『DD北斗の拳』や「イチゴ味」など、手に取りやすい媒体もあるので、ぜひ一度触れてほしい名作である。