近所のスーパーやお店に行って野菜売り場に行って野菜を見ることはあるとは思うんですが、
その野菜売り場で見る野菜たちって見事なまでに「形が綺麗」で「大きさもほぼほぼ均一」に揃っていてなおかつ「大量」にならんでいます。
それだけではなく自分とこの近所だけではなく、日本全国しかも毎日毎日365日ほとんど見ることができます。
これってかなりスゴイ事だと思うんですよね。
1代限りで捨ててしまう「種」
なぜ?こんな事が可能なのか?と言うと・・?「長年培われた品種改良の賜物じゃないの?」と大体の人は考えると思うんですが
実は多くの人が知らない秘密が隠されているんです・・
それが「種」の存在です。じつはその「種」が危険性がはらんでいるといわれています。
この内容に関しては個人で「種」を売る会社を経営されていて著書:「タネが危ない」という主張をベースに話していきます。
まず農家の方々がどういう感じで野菜を作っているかというと・・・「?」てなりますよね
おそらく世間一般的にこう考えてると思うんですが、畑に種をまいて、育てて収穫し、取れた野菜から種を取り、また種を植える、また次の野菜を作る・・・
このサイクルで考えていると思われるんですが・・・実は違います
正直のところ、一昔前まではそうだったんですが現代は違います
現代の農家は専門の「種」を売る会社から種を買い付けてその種を畑にまいて育てています
ここからが大きく違います
種をまいて育てたあと収穫後もちろん種は取れるんですが
その種は使うことは二度とありません
いってしまえば一度きりの種を買い付けて毎年野菜を作っているわけです
なぜ?こんな無駄とも思える事をするのか?「種を買い付けるぶんもったいないじゃないか」と思うんですが
実はそうする事によって生産性が高まって高い利益が見込めるからなんです
F1(エフワン)種=1代雑種と呼ばれている「種」
ほとんどの農家が買い付けている種は、F1と呼ばれる種で、実は種を売る会社のほとんどはこのF1と呼ばれる種を扱っています
このF1とよばれる種は英語で「1 F1 hybrid」からきていて日本語に訳すと1代雑種という言葉になります
この1代雑種の意味はというと、違う品種と掛け合わせて雑種にした1代目という意味になります
この1代雑種のF1と呼ばれる種を農家の方は買い付けているんです。そしてその次にできる2代目以降の種は使うことはありません
ではなぜこんな事をするのかという原理の説明をしていきます
実はこの品種の掛け合わせの原理ははメンデルの法則が使われています。図で説明すると
一番上の段のAAの丸い実になる品種と同じ品種なんですが、シワシワのAaの品種をかけ合わせて雑種を作ると
図の次の段では第1世代(F1)ではすべて丸い実になるわけです
遺伝子情報的には第1世代には伝わっているんですが、見た目の状態では現れることはありません
その次の孫の第でシワのある実ができるという法則を使っているのです
その結果雑種にした1代目は均一に揃うので農家の方は雑種1代雑種(F1)を重宝するし、毎年企業から買い付けることになるわけです
一つ言えることはF1であることはとりたてて危険であるという事ではありませんし
野菜を形を均一にしたいといった目的を叶える一つの手段にすぎません
品種改良の末に起こった”突然変異”
実は品種改良した先に怖いことがあります
種を売る会社がどうやってF1の種を作っているかというと、まず受粉する過程が必要になってきます
受粉というのは、雄蕊でできた花粉を雌しべにつける事によって実がなって種になるわけです
ただ受粉にも色々ありまして
- 同じ品種同士の受粉
- 風や蜂に運ばれて遠くの花に受粉
というパターンが通常パターンなんですが
今回のF1に限ってですが同じ花同士で受粉してしまうと困るわけです。
では種を作る会社はどうしていたか?というと・・・なんと手作業ですべての花から雄蕊を摘み取っていたのです。
これを属に「除雄(じょゆう)」といいます。この除雄という作業を行うことによって花は雌しべだけになるので、勝手な受粉を防ぐ事ができます
ただこの作業にはデメリットがありましてものすごく手間、時間、人件費といったコストが膨大にかかってしまいます
この作業を行なってF1を作っていたアメリカの広大な玉ねぎ畑の中に特殊な花が見つかります
その花というのが「雄性不稔」という花が見つかります。この雄性不稔というのは雄性はオスという意味で不稔というのは正常に育たないという意味です
つまり雄蕊や花粉がもともとできないという事なんです。ある種の突然変異で、生物学的に言うと正常ではない種のことではあるんですが
今まで手間がかかっていた・・除雄の手間が省けるという事で
どんどん雄性不稔の研究が進み今では世界中の畑に雄性不稔の玉ねぎがまかれるまでになり
さらに雄性不稔の研究が進み雄性不稔の種がどんどんできていきます。
結果、最終的には市場に出回る野菜は雄性不稔の野菜に置き換わるといわれています
国の決まりで”雄性不稔”で作った野菜かどうかなんて明記する決まりはナシ
まず均一化を目指してF1というやり方が生まれて、そこに雄性不稔という種が生まれます
というか多くの一般の人々はこの雄性不稔のことや
種のことなんて知らない人の方が大多数を占めるわけですが
もちろんの事、国で”雄性不稔”で作った野菜です!なんて記載しなさいというルールなんて存在しません
ただこういった野菜を今のまま人間が食べ続けて将来大丈夫なのか?という疑問が出てきます
※余談ではありますが遺伝子組換え大豆を食べ続けたネズミに腫瘍が多発したという例もあり
GMは健康に問題 - サルでもわかる遺伝子組み換え…
雄性不稔がミツバチを絶滅させた!?
2007年の記事になりますが、アメリカ全米各地にてミツバチが大量にいなくなってしまうという異常現象の報告が相次いでいるという記事で話題になりました
全米各地で、ミツバチの巣から女王バチを除く大半のハチが突然消える異常現象の報告が相次いでいる。ミツバチの「いないいない…
現在でもこのミツバチが突然いなくなってしまったという異常現象の原因は一つに特定されているわけではありませんが
原因の一つの説として唱えられてるのが、消えてしまったミツバチの行動範囲の中に”雄性不稔”の畑があったといわれているんです
つまり蜂という生き物は畑から持って帰ってきた花粉とか蜜を使って次世代の女王蜂やオス蜂を育てるわけなんですが、
そこに雄性不稔の作物が混ざってしまった事により
オス蜂から繁殖能力が失われてしまい、次世代に命を繋げなくなってしまったのではないか?
という説がある訳なんです
雄性不稔の植物を食べ続けた人類の末路__
あくまでも仮定としてでの話になってしまうんですが、ミツバチでさえ花粉や蜜が無くなってしまっただけでいなくなってしまったわけです
では私達人間は雄性不稔でできた植物そのものを食しつづけてるわけです・・・・
いったいこの先人間はどうなってしまうのか?って話になってきます
人類の精子の数のデータというのが存在していて、
1940年台が統計の最初のデータがあるんですがその頃の精子の数は1ミリリットル/1億2000万いた精子が今現在では半分以下になっていて
参考記事↓
これは一時的なものではなく年々下降傾向だという事がわかっています
今回疑問視している雄性不稔の玉ねぎが市場に出回りだしたのが1944年で
あくまでもデータ上での話になってきますが雄性不稔の野菜が出回りだして以降精子が減り続けていると言える訳なんです
もはや雄性不稔で出来た食物を避けるのは不可能
雄性不稔で出来た食物は危険だ!避けよう!といったところでもはや避けることは不可能になってきています
というのも、例えば”砂糖”は日本で手に入る砂糖の8割は甜菜(テンサイ)という植物からできています
この甜菜はもうすでに世界的に雄性不稔に取って代わっています。
もう野菜じゃなくても代わってしまっているんですね
砂糖に限らず醤油や味噌などは大豆から出来ていますし、パンであったりスナック菓子やビールも麦の仲間から出来ています
野菜じゃなくても私達人間が口にするもの大半が元をたどると植物からできてる事がわかります
このまま雄性不稔で出来た食物で溢れた食べ物を食べ続けてしまうと人類はどうなってしまうのか・・・
もしかしたら消えてしまったミツバチと人類が同じ運命をたどってしまうんではないでしょうか?