マヤ暦の予言が示した天体現象の恐怖!世界滅亡への2つの予言

日頃、私達が当たり前のように使っている「」(カレンダー)。

しかし、最初から1年が365日であるとか、1週間が7日であると決まっていたわけではありません。

世界には数多くの種類の「暦」が存在しています。

その中のひとつが、北米メキシコ近辺に栄えたマヤ文明によって生み出された暦、「マヤ暦」です。

2012年、「マヤ暦」が、世界滅亡を予言しているとして、話題になりました。

結果的に、2012年に世界滅亡は起こらなかったわけですが、「マヤ暦」による人類滅亡の予言は終わったわけではないという説もいまだ根強く残っています。

果たして、マヤ暦は本当に世界滅亡を予言しているのでしょうか?

ここでは、マヤ暦に隠された秘密を探り、いまなおその可能性が信じられている2つの予言をご紹介しましょう。

 

1.マヤ文明が作った3つの「暦」

マヤ文明はメキシコの南東部、グアテマラやベリーズといった国を含む、「マヤ地域」と呼ばれるエリアを中心として繁栄した文明です。

紀元前2000年(一説では紀元前8000年)頃から始まり、西暦1500年代、スペインの侵略と統治によって滅亡するまで、実に3500年以上の長きにわたる歴史を誇ります。

その長大な歴史において、統一的な政治体制が出現することはなく、無数の都市国家が分立する体制を取り続けたという、他の類を見ない特徴を持つマヤ文明。

その政治体制と並んで、特徴的であるのが、マヤ文明によって作られた暦、「マヤ暦」です。

現代の日本人なら、「暦」(カレンダー)と言えば「グレゴリオ暦(太陽暦)」に基づく「新暦」、誰もがそのひとつの暦をイメージするでしょうが、マヤ文明には、周期や日数が異なる暦法による幾つもの「暦」があったのです。

中でも特に知られている「ツォルキン」「ハアブ」「長期暦」と呼ばれる3つの「暦」を紹介しましょう。

 

①ツォルキン

「ツォルキン」は、主に宗教的な儀式や行事をいつ行うのか、その時期を決定するために用いられていた暦です。

「ツォルキン」の暦法は、13の数字と20日間の名前(曜日)の組み合わせからなる、260日で1周期とされるものでした。

各「曜日」には、それぞれ守護する神や、関連する事項が割り当てられており、マヤ文明に近接して存在したアステカ文明の暦においても、ツォルキンの「曜日」に呼応する名称が存在します。

例えば、ツォルキンの5番目の「曜日」である「チャクチャン」には”ヘビのような神”という守護神が割り当てられていますが、アステカ暦ではこの日を「コアトル」と呼称しています。

「コアトル」とはアステカの言葉で「ヘビ」を意味していますが、アステカにおける主神を「ケツァルコアトル」と言い、これは「羽のあるヘビ」を意味します。

 

②ハアブ

ハアブは20日間を1ヶ月とする18ヶ月と、年末に「ワイウェブ」という他の月から独立した5日間で1周期=1年とする暦法です。

このハアブによれば、1年は365日で構成されることになります。

1年を365日とするというのは、我々が現在用いている「太陽暦」とほぼ同じであり、これはマヤ文明が、グレゴリオ暦を生み出したのと同じ天文的知識を有していたことを意味しています。

ただし、ハアブには太陽暦にある「閏年」の概念が存在しませんでした。

このため、ハアブによる「季節」が現実での「季節」と少しずつずれていくことを意味し、実際にハアブが使われるようになってから数世紀の後には、暦の上の季節と実際の季節が完全にずれてしまっていたとされています。

 

③長期暦

「ツォルキン」と「ハアブ」は、それぞれおよそ1年を1周期として数える、現在の「太陽暦」に比較的近い暦でしたが、マヤ文明ではそれらの他に、より長期的周期を持つ暦法が使われていました。

その暦法を「長期暦」といいます。

「長期暦」は、マヤ文明のみならず、現在のメキシコ周辺で栄えたアステカ、オルメカといった「メソアメリカ文明」全般で紀元前1世紀頃より広く用いられていた暦法です。

「長期暦」はその名の通り、きわめて長い年月を一単位として数えることに、その特徴があります。

「長期暦」では約1年を「トゥン」と呼び、これが約349年で「パクトゥン」という周期を構成しています。

 

2.マヤ暦が世界滅亡を予言しているとする、3つの理由

マヤ暦そのものには、世界の滅亡を予言する具体的な記述があるわけではありません。

では、どうしてマヤ暦にそのような予言が隠されていると考えられるようになったのでしょうか?

 

①「歴史は循環している」という思想がマヤ文明にあった

マヤ文明には、歴史が長大な周期を持って循環しており、その周期毎に歴史が繰り返されるという独特の思想がありました。

その周期についてはいくつもの考えかたがありましたが、中にはある周期の完了によって世界が終焉するという見方も存在していました。

マヤ文明の歴史の研究家の中には、そうした思想が終末思想の温床ともなり、文明後期の衰退の原因となったとする意見もあります。

「暦」の終わりが世界の終焉であると考えていたマヤ人は確かに存在するようです。

 

②マヤ人と同族の血を引くとされるホピ族に滅亡の予言がある

マヤ文明が栄えたメソアメリカよりも北方、北米大陸アリゾナ州に居住するネイティブアメリカンのホピ族

一説には、彼らとマヤ人は祖先を同じくすると言われますが、そのホピ族には、精霊から与えられたという「9つの予言」が伝わっています。

9つの予言のうち、8つはすでに成就されているとされており、残る9つ目の予言は「天上にある天国が地上に落下し、世界が滅亡する」という内容になっています。

ホピ族に伝わる滅亡の予言が、マヤ文明の歴史循環思想に影響しているとする見方もあります。

 

③アメリカの予言者がマヤ暦に基づく世界滅亡の予言を公表した

マヤ暦の周期性に着目し、そこから滅亡の予言を読み解いたのは、アメリカのニューエイジ思想家にして予言者のホゼ・アグエイアスでした。

彼は、マヤ文明が地球外文明によって創造されたとし、人類はその創造主の手によって512年周期で段階的な進化を遂げてきたと主張。

彼はマヤ暦の周期が2012年にひとつの終焉を迎え、世界が新たな段階に入ると予言、そのことを1987年に自作の著書『マヤン・ファクター』に記しました。

ホゼ・アグエイアスの著作により、マヤ暦が2012年に世界が終焉を迎えることを予言しているという説は世界的に知られるようになりました。

しかしホゼ・アグエイアスは、自身が発見したマヤ暦の予言の結果を見届けることなく、2011年に他界しています。

 

3.マヤ暦が示す2つの「未来の予言」

ホゼ・アグエイアスが記した、マヤ暦に基づく「2012年世界終焉説」の結果がどうであったかは、誰もが知るところです。

その後、予言は修正され「2015年世界終焉説」が新たに登場しましたが、このときも予言は的中しませんでした。

しかし、なぜホゼの予言が当たらなかったかについては肯定・否定、ともに諸説があり、完全に彼の予言が外れていたかどうかについては、いまだ議論の余地があるとする意見が根強く存在します。

その大きな理由のひとつはマヤ暦が「閏年」を採用していないことが、暦の正確性を狂わせている、というものです。

前述の通り、マヤ文明で用いられた暦には、太陽暦における「閏年」の概念が存在していません。

そのため、マヤの暦は実際の季節の周期と長期的に大きなズレが生じることになります。

この「閏年」の問題があるために、マヤ暦の予言は、その読み解き方次第で大きくズレが起こることがあるのです。

では、2017年現在、どのような予言がマヤ暦から読み解くことができるとされているのでしょうか?

 

①2018年12月22日、月の落下

専門家による研究チームが、スーパーコンピュータを用いてマヤの長期暦を再計算した結果、2018年12月22日に人類が滅亡するという計算結果が出たそうです。

マヤの伝承によれば、その滅亡は月が落ちてくることによって引き起こされるとされています。

これはホピ族に伝わる「天国の落下によって地上が滅びる」という予言の内容と合致しており、非常に興味深い予言です。

 

②2020年3月20日、第二の太陽の出現

2018年12月22日の予言も計算違いとする説も存在しています。

フランスの科学ジャーナリストであるモーリス・シャトラン氏の独自計算によれば、正しい計算結果は2020年3月20日を示しているとのことです。

この説にはマヤ暦以外の、別の暦による裏付けがあります。

インドのスーリヤ寺院に残されている暦には、西暦2020年3月20日以降の日付が存在していません。

実は、インド暦にもマヤ暦同様、歴史が循環しているとする思想が存在し、スーリヤ寺院に残されてる伝承によれば、その年に現れる破壊神カルキによって滅亡がもたらされる、ということです。

スーリヤ寺院は「太陽」を信仰する寺院であり、この「破壊神カルキ」というのも、太陽のことを示すのではないか、という説もあります。

実は、太陽系から642光年離れた、オリオン座の一角を占めるベテルギウスという恒星が超新星爆発を起こす兆候があると言われ、スーリヤ寺院bの伝承にある「太陽」は、このベテルギウスの爆発を指していると考えることができます。

新たに出現したもうひとつの「太陽」によって、地球の自然環境が完全に破壊され、人類は滅亡するとされています。

 

まとめ

2020年の予言が的中した場合、東京オリンピックの開催前に滅亡が訪れることになります。

ネットでもそのことが話題になり、マヤ暦による新たな予言に不安を抱く人は少なくありません。

はたして、私たちは無事に2020年の東京オリンピックを観ることができるのでしょうか?

天野翔一郎
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